事務局の運営

~デジタルを駆使した事務局の運営の考察と想い~

デジタルを駆使することで少人数での事務局運営を可能にする

事務局の運営は多岐にわたります。その業務量はとてもここでは書ききれないほど多いです。私は2020年からみせるばやおの理事になりそのまま事務局長を務め、株式会社みせるばやおを設立し役員へ、その後みせるばやおの事業としてFactorISMの事務局長を2021年、2022年と務めました。みせるばやおは全国でも類をみない、中小企業が中心となって開設した施設、FactorISMは関西広域オープンファクトリーとしてともに全国的にも認知がひろがっています。

私はそれぞれの事務局を運営していました。資金が潤沢にあるわけではない事業です。私は他にも2団体に所属し、さらに産業振興会議の委員もつとめ、さらに自分の事業であるネット通販がある。そういった中でいろんな方からどうやってるか?などの問い合わせはずっとありましたが、自分でも不思議でした。なぜならみんなができると思っていたからです。

「想い」が先行する事業は夢があり、みな一致団結となり進みます。事業の成否はまさにそこが要です。ただ、一方、業務は増え続けます。「えっ?そんなことまでやっているの???」そんなことはしょっちゅうです。ただ、なかなか遅々として進まないことも多いです。本当にそのことには悩みました。なぜ進まないのか?なぜうまくいかないのか?私ができて、他の人はできない。そんな話ではありません。そして気づいたことがあります。それは人間関係は当然ながらデジタルスキルの個人差が生んでいるということを。

痛感した2万人のチェックイン

2万人ぐらい動員するイベントがあります。ただ、どうやってチェックインを計測するのか?資金が潤沢なら、さまざまな選択肢がありますが、予算はない。なので無料のグーグルフォームを利用します。60のチェックイン場所があるので60枚のフォームをつくります。そこは人の力です。その時点で私は関わっていませんでした。本番直前、ふと気づきました。「集計ってどうしてるの?」ここからは少し知識がある方でないとわからないですが、60フォームあれば60シートできます。では集計はどうするのか?と私は尋ねました。かえってきた回答は「フォームをつくっただけで集計のことは何も考えていませんでした。」と。おそらく普通の回答だと思います。ただ私の中ではびっくりした出来事です。

そこから集計するための仕掛けをつくるわけですが、元々の設計がしていないので集計すら難しい状況でした。集計開始は明日・・・そこは難しいだけでできないことはないということでつくりましたが・・・

コケて血がでて、抑えるよりもコケないことが大事

これはあくまでもわかりやすい一例です。こういったことが事務局内でもあちこちでおこります。あくまでも一例で、笑えない話もたくさんありますが、それもノウハウです。コケて血が噴出していると例えたらいいと思います。おさえたら止まります。なので血が止まったらみんな忘れる。だから毎回血をだす。なので事前にコケないようにする(設計)ためにもデジタルの力が必要だと。運営するためのツールがあり、それをみんなが使いこなせないと無理だということになります。ビーダッシュの本業はインターネット通信販売です。今の規模のネット通販だと3~5人必要ですがデジタルをフル活用することで1人2人での運営を可能にしています、そのエッセンスを事務局運営にも活かしています。

デジタル事務局の可能性

現時点では完全なデジタルのみでの運営はできないと思っています。なぜならひとりひとりのデジタル格差が大きいからです。メールひとつにとっても、メールは打てても文章がはちゃめちゃだったら構成が必要です。それは文章校正能力だからデジタルではないと反論を受けそうですが、実はそういったことも含めてデジタルです。メールは打てるがグーグルドキュメントが使えなかったら構成する機会も失うからです。メールでやりとりして、何度もラリーをしなければならない。そういった意味です。また、スラックを使ってコミュニケーションを図ろうとしても、スラックを見ない、使えない人がいたら一気に業務が増えます。そのためにもスラックのマニュアルをつくり、少しでも反応がなければ電話し、レクチャーする。そういった周囲をデジタル化していくための小さな努力も必要となります。

私たちがお手伝いできること

長々と書き、自社にまで「事務局運営」を事業として掲載するにいたりましたが、私が提唱する「デジタルを活用した事務局の運営」を私たちにお任せください。という事業ではございません。これから事業を、事務局を運営したい。そう思った方々にそういったノウハウを、デジタルで運営するための設計を一緒にするという考え方です。前述しましたが「想い」が先行する事業は夢があり、みな一致団結となり進みます。その裏方を支えるのが事務局です。「根幹」、「屋台骨」というそうです。ネット通販事業で少人数で運営できる仕組みをもっていた私が図らずも手にしたスキルとノウハウです。この数年間に蓄積したノウハウにご興味があればお問合せください。

山田 紘也

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